いい仕事

正月前に長年履いていた靴を修理に出すことにした。

もともと自分はいいものを長く使いたいという方向性が強く、そのため壊れても修理して使うということが多い。

この靴もずいぶん昔に買ったもので、長年履いているといろいろ思い出もあり、15年以上前にイタリアへ行った時青の洞窟のところで波に水没させた靴でもある。それでも好んで履き続けていたこともあり、底がすり減ってしまっていた。

この靴のメーカーはと言うと、リーガルコーポレーション製のリーガルウォーカー124W。既に廃版となっている製品です。

やはり靴は自分の足に合ったものでないとだめなので、どうしても日本人的な足に形が合わせてある国産メーカーのものを買う場合が多い(尤も裕福な方なら外国ブランドであってもオーダーすれば良いのだろうが)。ん?ちょっと待てリーガルって外国ブランドでなかったっけ、という声はあると思うけど元は日本製靴。外国の技術を入れながら日本人の足を長年見てきたメーカーであるからして、非常に具合のよい靴を作り続けてくれてます(ごついとか古くさいとかいろいろ言われることもあるけど丈夫で長持ちなのがいいです)。

しかしながら近年リーガルも東南アジアなど外国製造も増えているのだが(外国製造だから品質が劣っている訳でもないけれど)、この124Wは日本製。madeinjapanと記載されているのはうれしい。

靴ってファッションの中にあると思うのだけど、では衣類なのかどうかというところではいろいろな議論があるようで、服飾雑貨、履き物、皮革・ゴム製品、等々いろいろなものに分類される場合も多い。しかしながらその作り方からすると縫うという工程からも衣類に近いものだと言えるだろう。

話が逸れた。

この124W、普通に歩いていても滑ってころんだりするようになり、使う頻度も少なくなっていたのだが、底が減ってはいるもののアッパーは特に大きな問題も無く、捨ててしまうのがためらわれた。

となると修理という話になるのだが、高山のリーガルショップはもうずいぶん昔に閉店してしまっている。修理してくれるところないかなと探していたがそんな時富山にリーガルショップあるのを知った。

やっぱりどうせ修理に出すならメーカー系がいいなと思っていたので、富山まで出掛けて行ってみることにした。

果たして富山のリーガルショップで修理の相談したところ、こころよく引き受けてくれた。納期についてはさすがに日数掛かるとのことだったが、こちとら特に急いでいるわけでもないので、お任せでお願いすることにした。

年が明けて少ししたところでショップから電話掛かってきた。どうも型番が古くて純正と同じ形のソールがもう手に入らないとのこと。

まあソールについては純正に拘ることもないので、手に入るものでいいですと回答して修理継続。

そんなこんなで、今日宅急便で修理された靴が届きました。予定より2ヶ月以上早く戻って来た。

この仕上がり。新品ですと言っても通用するくらいですよ。ソールもパターンこそ変わったがビブラムソールで納得いくもの。前のものよりスリップしにくそうなパターンで納得した。

久々にいい仕事を見ることできて嬉しい気持ちになれました。