富山のソウルフードを満喫

昨日は家族で富山まで出掛けて映画を見てきた。

映画を観たあと富山へ来たとあれば寿司なのだが、例によって「すし玉」で食べてしまった。相変わらずの美味しさでその後も買い物などしたのだが、今日はもうひとつ富山の名物店に行くことにしていた。

「もつ煮込みうどん」の「糸庄」さんだ。

というのもバナナマンの日村さんがすし玉と糸庄に来た回の再放送が先日テレビでやっていて、それを見た嫁さんが行ってみたいと言い出したのだ。

自分もずいぶん前(10年以上前じゃないかな)に何回か来たことはあるのだが、その頃に嫁さんに行こうと言っても全然動かなかったのに、TVには感化されやすい家族には困ったものだ。

それはさておき10年以上振りの糸庄さんは....

まず店に入って券売機制になっていた!

以前はメニューも何があるのかよく判らなくてしかも店のおばちゃんが「何にする?」と聞いてくれるのだが何頼めばいいのか良く判らずにオタオタしていると「煮込みでいいかね」とメニュー決めてくれるくらい慌ただしい感じだったのが、今ではとても静かだ。

しかも昔の「カチャッコ」「カチャコン」という音がしない。そう、今ではフタがないのだ。この音のこと知ってる人は今でも居るだろうけど、「調理する音」だったのだよね。

店の中はコの字型のカウンターになっていて、その前に鍋を置くコンロがずらーっと並んでいる。そこで煮込んでいるのだけど、奥の配膳台に土鍋が敷き詰められておりそこにおばちゃんがうどんを入れ、具材を入れ、そして特製の出汁がでかい鍋から柄杓で注がれ、それが次々とコンロに掛けられるという段取りだった。

そこまでは今でも一緒なのだが、昔はそこにフタが全部掛けられていて、メガネのおっちゃんがフタを取って煮え具合を確認するのだが、そのフタを取った後フタでもってうどんをカチョカチョと混ぜていた。そしてまたフタをするという一連の動きの中で先の音が響き渡っていたのであり、またこの一連の動作がおっちゃん踊っているようにも見え、楽しかったのだった。今でもタマゴ入りはフタ掛けしているようだが、フタでガツガツと混ぜる光景はあまり見られない。

ただしこの動作、かつてのおっちゃんの体力を相当消耗させていたのは間違いなく、それゆえ世代交代とともにその辺りの動きが少なくなったのかも知れない。

しかもその「混ぜ」作業が少なくなった分、底のところが少し焦げが発生するので、その部分は「うーん」と考えてしまうところだ。

それで現在のうどんの仕上がり状態がこれ。

あれっ、昔に比べ仕上がりが綺麗な感じになってる。

そりゃそうか。昔はフタで返して混ぜていたので普通に家で作る煮込みうどんみたく混ぜ混ぜ状態だったのが、今では後乗せトッピングみたいになっている。

もう1点変わったところがあって、昔はえび天のちっちゃいのが2~3個入っていたのが、今では立派なえび天1本乗せに変わっている。嫁さんが「えび天入り頼んでないよ」と言ったくらいだ。でも何か得した気分になれるのはいい話かもしれない。ちなみにえび天入りを頼むと2本載せになるようだ。

しかし客が多くてバタバタしてるのは相変わらずのようで、自分が頼んだ「卵入り」には最初卵入ってなくて、おばちゃんに「タマゴ入ってないよ」と言うと「あれっ、ゴメンゴメン」と一旦戻されてしまった。待つこと2分、帰って来たらちゃんとタマゴ入ってました。

ちなみに中に入っているのはあの「氷見うどん」だそうだ。地元の名品を使っているというのも嬉しい。それゆえ富山のソウルフードとして人気なのだろう。

うどんを食べて暖かくなったところで帰りには店の向かいにあるお土産部門に寄り「もつ煮」をお土産に買い、糸庄特製ソフトクリームも食べてから家路に就いたのでした。