美味い・不味いと好き・嫌い

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実のところ、うなぎが好物だ。

先日、久しぶりに名古屋に出掛けて、せっかくだからと、うなぎを食べようと思った。
名古屋でうなぎと言えば「ひつまぶし」なのだろうが、今回はうな丼の特大にした。
実は目的があって、「イチビキの特大」が一度食べてみたいと思っていたからだ。
というのも、遡ること2年前、やはり名古屋に来た時に、イチビキさんに来たのだが、
時間が遅かったのか「本日終了」の札が出ていて、しかしまだうなぎを焼く煙はもう
もうと出ている・・
もしかしてと思い、おそるおそる店に入って、「もう終わっちゃいましたか?」と聞
くと、「ひつまぶしと特大は無理だけど、それ以外ならお一人くらいは出せますよ」
というありがたい言葉を聞いて、じゃあとりあえず並でお願いします、ということで
注文し、出てきた「並」は「並」とは思えぬ立派な「うな丼」で、いたく感動したの
でした。

それで、感想はというと、「やっぱり蒲焼きも焼き魚だよね」という感じ。うなぎと
いうと、タレの味で食べてしまいがちだけれど、このうなぎは、しっかりと「うなぎ
の味」がした。人によってはあっさりしすぎと思うかもしれないが、うなぎは白焼き
に限ると言う人も居るくらいで、タレがうなぎの本来の味を邪魔していなくて、僕は
好感を持った。しかもこの味で「並」、これは侮れない。

ホームページにも書いてあるが、「基本がしっかりしているモノは、間違いが無い」
という主義なので、この段階で贔屓になってしまったのだが、食べても、「ああ、や
っぱり間違いなかった」という、まさに自分好みの「うな丼」だった。
では、美味しいのか?と聞かれた時には、僕の答えは「この店の味は好きだ」と答え
る。

実は、うなぎ屋くらいネットなどで評価のばらけるのも珍しいのでないかと思ってい
て、「カリカリで超美味い」と「固く焦げ気味で不味い」あるいは、「ふっくらジュ
ーシーで美味い」と「ぶよぶよべちゃべちゃで不味い」が同列で並んでいたりするの
を見るにつけ、「それって好みの問題じゃん?」って思ってしまう。
よく考えると、味覚は十人十色なので、絶対評価的な「美味い」「不味い」で判断す
るのは本来おかしいのでないかと思う。

まあ、評論家の方は「美味しい」と言うのが仕事なので、やむを得ないとしても、い
わゆる「グルメ」と呼ばれる人たちは、「美味い・不味い」と「好き・嫌い」を混同
しているような気がしてならない。
まあ、グルメ100人が「美味い」と言っても、評論家は「美味いが個性が無い」と
言いかねないし、結局のところ、料理は自分で食べてみないと判らないというのが、
正解だと思う。

話がそれたが、いずれにしても、イチビキのうなぎは、僕にその時、感動を与えてく
れて、そのさらなる感動を求めて、今回「特大」を食べることにしたのだった。
で、結果はと言うと・・うーん、想像以上のすごさ、感動を通り越して・・1回話の
種に食べたというだけで結構です、庶民は並が体に合っています、参りました、とい
う感じ。完敗です。

なにせ、大盛りでかつ、うなぎ自体も超でかい、しかも6切れの2段重ね(ほぼ2匹
分?)、完食したら、おなかが苦しくて・・
次回来るとしたら、自分に適量のグレード(並か上?)にしようと思う。