新たな青い機械

今日、我が家に新車が1台納車された。

メーカー型式TQ163LKXになります。

標識交付証明書には車名が「イセキ トラクター」と書かれていて、昔の人なら「ヰセキ」じゃないのかと突っ込み入りそうなものだが、今では「イ」と「ヰ」は同じように扱われていて、表記上は「イ」に統一されているが、通話表には「井戸のヰ」として残っていて「伊呂波のイ」とは今でも区別されている。

いずれにしても何十年ぶりかの最新型のトラクター。新たな機能も満載でたのもしい。

操作説明を受けて早速田圃を耕してみる。自動水平も付いている。ターンすると自動でロータリーがリフトアップするオートリフトもある。逆転PTOも付いているというもので、逆に今までのように仕上がりが悪いのを機械のせいにしていたのがそういう話にならなくなってしまった。

耕耘が終わって家に帰ろうかと思って発進しようとしたら(取説受けていたとき注意されていたにも関わらず)アクセルレバー戻すのを忘れていて一瞬フロントが浮いてびっくり。すごいトルクでたかだか1123ccのディーゼル3気筒なのにと思った。

ラクターは作業機が後ろに付くので当然ながらリアヘビーであって、今回のトラクタは燃料タンクもフロントにあるしバッテリも最前部にレイアウトされていてホッピング対策はされているにも関わらずだ。オプションのフロントウェイト積んだ方が良いかもと思えた。

ところでこの井関農機、かつてグループCのトラストポルシェ956のスポンサーとして参加していたのは有名な話。

レーシングカーのポルシェになぜ地方の一農機メーカーがという話には裏ネタがあって、かつて井関農機は1960年代にポルシェトラクターの輸入販売をしていて、その後そのトラクターを参考として自社開発のトラクターを作ったという話がある。その恩義を忘れずに20数年後にスポンサーとしてトラストを支えた、それが日本のレーシングカー開発に寄与したという事実は、日本のレースシーンにおいて特筆すべきことだと思う。

いずれにしてもポルシェの技術を(僅かながらも)引き継いでいるイセキトラクターであるので(今ではエンジンなどいすゞや三菱の技術が多いにしても)、何か車好きとしては刺さるものがあります(丸っこい形がそこはかとなくポルシェトラクターに似ている)。

まあランボルギーニやヤンマー(フェラーリに居た奥山さんがデザイン)の話はありますがね。