本物が持つカッコ良さ

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ただのスポーツ用自転車を見せると「競輪用か?」としか思わない一般の人に今回は本物のピストをお見せしようと思う。
僕は昔から1台のピストを持っていて、それは当時のB級選手のものを格安で払い下げてもらったフレームに自分で部品をあつらえて組み上げたものだったが、その目的は「市民自転車競技大会」に出場するためだった。競技は1000mタイムトライアルと個人追い抜き、4000m速度競争(競輪みたいな競技)に出場したのだが、4000m速度競争は予選で集団落車が発生し後方に付けていた自分が決勝に進んでしまうという、大波乱のレースだった。結果決勝では最下位だったのだが、この競輪場をピストで走るということは自転車競技の真髄に触れることができたレースとして記憶に残っている。
なんといっても、フリーすら付いていない固定ギヤ、踏むと瞬間的に反応する自転車は、もう痺れるほど面白い。
しかし、飛騨に移り住んでからというもの、たまに練習に乗るくらいだったのだが、あろうことか最近新たに2台目のピスト、しかもとんでもない経歴を持つ自転車を手に入れてしまった。
かの2000年の競輪グランプリおよびオールスター競輪の覇者、児玉広志選手が乗車のNAGASAWA号である。使っていた人もすごいのだが、このNAGASAWA号はかの中野浩一選手も使っていたメーカーで、フレームビルダーの長沢氏はイタリアのデローザでフレームを手がけていた方なんである。
見ていただければ判ると思うが、昔乗っていたピストとはその形状のみならず、存在感からして全く違う。はっきり言って、実際に走ったF1マシンを個人で所有しているのと同じことなんである。
一流の本物のみが持つ凄みをまざまざと感じさせてくれる1台だ。