原点回帰のペダル

赤デローザのペダルを取り付けた。

f:id:mekabaka_shinzan:20220123150141j:plain シュパーブプロピスト(チタンシャフト)+ビンダ(チネリ)

その昔自分が初めて買ったロードレーサー(当時は「ロードバイク」でなく「ロードレーサー」と言うのが普通だった)は、ツノダのグランプリロードCr(クロモリの略)という機体だった。

ロードレーサー入門用グレード(上には「サターンロード」があった)であり、エンドに泥よけ用ダボが付いていたりしたが、エンド当たり面はCP仕上げ(メッキのことね)であったり、グルーブドシートステイ(マジータイプ)であったりして、他社の中級グレード並の仕上げがされた、とても手間暇の掛かった自転車だったのだと思う。いい自転車だった。

それでパーツについては、入門用グレードゆえサンツアーのロードVX(ヴィックス)セットが組み込まれていて、ブレーキは低価格車のお約束でダイアコンペ、ペダルは三ヶ島シルバンロードが付いていた。

レースにも出たいと思いパーツのグレードアップを図ろうとして、まずはブレーキ。

デュラエースのアーチにシュパーブプロのレバーというある意味国産では最強の組み合わせとして、続けてクランクとハブもデュラエースに取り替えた(フリーは最初からなんとデュラエースが付いていた!)。リムはレース仕様でチューブラーに取り替え。当時一般的だったスーパーチャンピオンアルカンシェルとしていた。

で、ペダルだが当時はカンパ型の三ヶ島ユニークロイヤルやカスタム、極東のプロエースなどが流行りだった。しかしながら元々天邪鬼の自分は皆と同じなのは面白くないなと思っていたのだが、ある時「サイクルスポーツ」に3連勝シクロウネのレーサーが載っていて、そのペダルに目がとまった。そのペダルとは「ウェイレストラック」だった。その奇抜なデザイン、シールドベアリング採用の滑らかな回転、プレートの交換が可能な実用本位の設計思想にしびれた。しかし価格は超高くてしかもほとんど流通していない。手に入れることができない状態が続いていた。

しかしあるときサンツアーシュパーブのペダルがモデルチェンジしたという話があって、その写真を見て驚いた。ウェイレスのペダルにそっくり(ボディの形はちょっと違うが)だったのだ。しかも荒削りなウェイレス(削り出し感の演出なのかもしれないが)に比べ、ボディーがミラーフィニッシュ仕上げになっていてかつ細身のデザインでメチャかっこいい。

と言うわけで、シュパーブプロのペダルを購入してグランプリロードCrに取り付けた次第(ちなみにピストにしたのは先の3連勝のイメージによる。若干軽量だし)。

時代が過ぎ、現在はビンディングペダルの時代ではあるが、街乗りにはやはりフラットペダルが使い易い。そんな訳でこのシュパーブプロから派生したBMXペダルやMTB用ペダルも合わせると8セットも使っている。

最初に買ったシュパーブプロピストは今も現役だが、今回デローザに組み込んだのはチタンシャフト仕様。チタンシャフトは新品が手に入らなかったので中古なのだが、ロードだったプレートをピストの新品に組み替えてみた。これに組み合わさるトウクリップはいろいろ試したあげくチネリの軽合金。ストラップもビンダエキストラの中古。ストラップエンドはフレームに合わせてチネリの赤にしてみた。雰囲気出ているでしょう。

f:id:mekabaka_shinzan:20220123150127j:plain made in italy表記のあるトウクリップとストラップ

こうして取り付けてみると、初めてのロードレーサーにシュパーブプロを付けた時のことを思い出した。原点回帰って感じです(ちなみにこの最初のツノダグランプリロードも色は赤(スカーレット)でした)。